2025年度 第8回連続講座「札幌市の公園・北大のキャンパスが生物多様性やウェルビーイングに果たす役割」開催報告

都市の自然が私たちにもたらすもの

3月3日(火)、2025年度最後となる
新渡戸遠友リビングラボ運営・建設支援「連続講座」を開催しました。

今回の講師は、北海道大学大学院農学研究院教授の愛甲哲也先生


講演タイトルは
「札幌市の公園・北大のキャンパスが生物多様性やウェルビーイングに果たした役割」
〜北大札幌キャンパスや植物園、そして都市公園が私たち市民に果たす多様な役割〜

でした。

当日は21名(一般19名、道民カレッジ生2名)が参加。

都市の自然環境について学ぶ有意義な時間となりました。

生物多様性の危機と人間社会

講演ではまず、現在の自然環境が直面している問題について説明がありました。


開発や土地利用の縮小による自然環境の質の低下、外来種や化学物質の影響、さらには地球温暖化などの要因により、世界各地で生物多様性の劣化が進んでいるといわれています。

一方で、人間社会は生物多様性によって産業や文化、生活の面で多くの恩恵を受けています。

そのため国際的には、国立公園とは別に自然と共生する保護地域を2030年までに30%増やす必要があるとされているそうです。

北大キャンパスに息づく都市の自然

愛甲先生は、札幌市内でも特に北海道大学のキャンパスが自然保護の面で重要な役割を果たしていることを紹介されました。

北大キャンパスでは、愛甲先生を中心とした取り組みによって自然環境が大切に守られており、小動物や昆虫、魚、樹木、花など多くの生きものが共存しています。

また、北大植物園、大通公園、街区公園などでも、都市の中で自然を守る努力が続けられているとのことでした。

北大の歴史より古い木の年輪

興味深いエピソードとして紹介されたのが、北大構内の腐ったハルニレの木を伐採した際の年輪調査です。

調べてみると、その木は192年の歴史を持っていたことが分かりました。

これは北海道大学の創立よりも古い時代からその場所に立っていた木であり、長い年月のあいだ北大で自然が守られてきたことを示す象徴的な例でもあります。

実例とユーモアあふれる講演

愛甲先生は、ユーモアを交えながら多くの具体例を挙げて説明され、参加者からは「とてもよく理解できた」「都市の自然の大切さを改めて感じた」といった声が聞かれました。

自然と人間の関係を身近な視点から考える、充実した講座となりました。

新年度の連続講座について

新年度の「連続講座」は、7月から新しいプログラムでスタートする予定です。
現在、新しい講座内容を準備中で、まもなくご案内できる見込みです。

これまでご参加いただいた皆さまはもちろん、若い世代の方々にも広く参加していただけるよう宣伝活動も進めてまいります。ぜひご友人やお知り合いをお誘い合わせのうえ、ご参加ください。

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。